こんにちは!パーソナルジムAct.代表トレーナーの竹内です!
「朝ベッドから起きるとき、腰がギクッとする」
「寝ている間はなんともなかったのに、起きたら腰が重い」
そんな朝の腰痛を感じること、ありませんか?検査で「異常なし」と言われても辛いものです。実は、その原因には「睡眠中・起床時の体の状態」や「筋肉・関節の動きのクセ」が深く関係しており、適切な対処法を知ることで症状の軽減につながります。
1. 朝に腰が痛くなる主な理由
(1) 寝ている間の背骨・椎間板の水分変化
夜間、横になっていることで背骨の椎間板には水分が戻りやすくなります。これにより朝起きたときに、椎間板内圧が高まりやすいという報告があります。たとえば、椎間板内圧が夜間に上昇し、起床時に腰痛を誘発する可能性があるという研究があります。
(2) 長時間同じ姿勢・寝返りの少なさによる筋・関節の硬さ
寝ている間、動きが少ないと、関節や筋肉がこわばった状態で朝を迎えます。実際、「朝の背中のこわばり(morning stiffness)」と腰椎変性(disc space narrowing)が有意な関連を持つという報告があります。
(3) 起床時の急な動き・前屈や体をひねる動作
起きた直後、腰を曲げたり体をひねったりすると、まだ固まっている筋肉・靭帯に負担がかかりやすいです。あるレビューでは「朝、靭帯の張力が80%増、椎間板の曲げストレスが300%増になる」と報告されています。
2. 朝の腰痛に対する具体的な対処法
(1) ベッドから出る前の簡単ストレッチ
起きた直後に、ベッドの上で次のような動きをすると効果的です
- 仰向けで膝を立て、左右にゆっくり倒す(骨盤のねじりストレッチ)
- 仰向けで両手を頭の上に伸ばし、ゆっくり深呼吸(背骨の伸展を促す)
このような 準備体操を入れることで、腰まわりの準備が整い、起き上がりがスムーズになります。
(2) 寝具・寝姿勢の見直し
マットレスや枕が古くなって沈みがあると、腰のアライメントが崩れて朝痛みが出やすくなります。サイド寝の方は膝の間に小さなクッションを挟むと骨盤が安定します。
(3) 起床後すぐの動く時間をつくる
起きてすぐに椅子から立ち上がったり、重い荷物を持ったりする前に、数分でも体を動かしておくことが重要です。寝ている間に固まった体を“動ける状態”に整えることが、痛みの発生を防ぐポイントです。
(4) 継続して体幹・背骨・骨盤まわりのエクササイズを行う
起床時の痛みが習慣化している場合、それは体の使い方・動きのクセが定着しているサインと考えられます。
- 体幹の安定性を高めるプランクやブリッジ
- 骨盤を立てやすくするヒップリフト
- 背骨をしならせるキャット&カウ動作
などを、週2〜3回 毎朝 または 夜寝る前 に取り入れることで、「起きたときの腰の違和感」を軽減できると考えられます。
3. パーソナルトレーニングと整体で起きるたびの腰痛を変える
刈谷のパーソナルジムAct.では、整体で筋肉・関節の動きを整えたうえで、あなたの朝起きたときの体の状態に合わせた運動(パーソナルトレーニング)を設計します。
「起き上がるとき腰がつらい」「朝、体がこわばっている」そんな方も、動きづらい体を“動ける体”に整えることで、日常生活を楽に過ごせるようになります。
まとめ
朝の腰痛は「寝ている間の背骨の変化」「身体が固まった状態」「起床後の急な動作」が原因として挙げられます。
対処法として「起床前ストレッチ」「寝具・寝姿勢の見直し」「起床直後の体の動かし方」「体幹・骨盤まわりの定期エクササイズ」が効果的です。
継続的に体を整えていくことで、朝の腰の違和感を減らし、毎日を快適にスタートできるようになります。
参考文献(References)
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→ 睡眠中に椎間板が吸水して膨張することで、朝は椎間板内圧が高くなるという報告。
Callaghan, J. P., & McGill, S. M. (2001). Intervertebral disc herniation: Studies on a porcine model exposed to highly repetitive flexion/extension motion with compressive force. Clinical Biomechanics, 16(1), 28–37.
→ 朝起きてすぐの過度な屈曲動作(前屈など)は椎間板に過剰なストレスを与える可能性を示すデータ。
Fairbank, J. C. T., Pynsent, P. B., Van Poortvliet, J. A., & Phillips, H. (1984). Influence of anthropometric factors and joint laxity in the incidence of low back pain in adolescents. Spine, 9(5), 486–490.
→ 筋の柔軟性や姿勢の影響が腰痛発症に関与することを報告。
Krause, F., Wilke, J., Niederer, D., Vogt, L., & Banzer, W. (2017). Acute effects of stretching on muscle stiffness and blood flow in different tissues of the lower back. Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports, 28(2), 671–679.
→ 軽度なストレッチやモビリティ運動が腰部の筋・筋膜の硬さを緩和し、血流を改善することを報告。
Solomonow, M., Baratta, R. V., Banks, A., Freudenberger, C., & Zhou, B. H. (2003). Flexion-relaxation response to static lumbar flexion in males and females. Clinical Biomechanics, 18(4), 273–279. https://doi.org/10.1016/S0268-0033(03)00002-5
→ 長時間の屈曲姿勢によって、腰部靭帯が伸張し、起床時に腰部筋群が過緊張を起こしやすくなることを示唆。
