お子さんやお孫さんを抱き上げた瞬間に、腰にピリッとした痛みが走った。そんな経験はありませんか?
結論から言うと、その痛みの原因は多くの場合、力の弱さではなく抱き上げる姿勢そのものにあります。
「前かがみで持ち上げる」が、腰への負担を最大化する
脊椎の力学に関する研究では、膝を伸ばしたまま前かがみで荷物を持ち上げる動作は、膝を曲げて体に荷物を近づけて持ち上げる動作に比べて、腰にかかる負担が大きくなることが示されています。抱き上げる対象が軽いお子さんであっても、この原則は変わりません。
「軽いから大丈夫」と油断して前かがみのまま手を伸ばしてしまうことが、繰り返しのダメージを積み重ねる原因になっています。
股関節を使って持ち上げる「ヒップヒンジ」という考え方
腰を守る持ち上げ方の基本は、腰を丸めるのではなく、股関節を折りたたむようにお尻を後ろに引きながら、体をお子さんに近づけることです。これは「ヒップヒンジ」と呼ばれる動作パターンで、腰椎ではなく股関節と太もも裏の筋肉に負担を分散させる考え方です。
抱き上げる瞬間だけでなく、抱っこしたまま歩く、しゃがんで着替えさせるといった一連の動作すべてに、この意識は活きてきます。
体幹の使い方は、練習によって変えられる
「頭では分かっていても、とっさに体が前かがみになってしまう」という声もよく聞きます。これは筋力の問題というより、体の使い方のパターンが習慣化されていることが原因です。日頃からスクワットのような動作でお尻を引く感覚を練習しておくことで、とっさの場面でも安全な姿勢が出やすくなります。
3ヶ月ほど継続してトレーニングされている方から、「子どもを抱き上げても腰が張らなくなった」というご報告をいただいたこともあります。
抱っこは、日々のトレーニングでもある
子育てや孫育てにおいて、抱き上げる動作は一日に何度も繰り返されます。だからこそ、その一瞬の姿勢の積み重ねが、数年後の腰の状態を左右します。
次に抱き上げるときは、まず一度、お尻を軽く後ろに引いてみてください。
この記事を書いた人
- パーソナルジムAct. 代表:竹内 勇志郎
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【保有資格】
柔道整復師(医療国家資格)
JATI-ATI(日本トレーニング指導者資格)
Animal Flow®L2 インストラクター
FMS L1 インストラクター
整形外科で7年、延べ数千人のリハビリに携わってきた「体の専門家」です。
現役アスリートのフィジカルサポートから、自身のサッカー・柔道・クライミング経験を活かした多角的なアプローチを得意としています。
「ただ痩せるだけでなく、不調のない健康な体を手に入れたい」
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